16.女人高野
(にょにんこうや)
作詞:五木寛之
作曲:幸耕平
ひとりで行かせて この奥山は
女人高野(にょにんこうや)と 申します
愛も 明日も あきらめて
涙 おさめに まいります
通りゃんせ 通りゃんせ
ここは どこの 細道じゃ
若い命を 惜しむよに
花が散ります はらはらと
燃えて咲くなら それでいい
枯れて散るなら それもいい
ここは室生寺(むろうじ) 鐘の音 ああ
恋しくて 切なくて
女人高野の 風に泣く
その手をはなして ここから先は
女人高野の おんな道
夢も みれんも ふり捨てて
命 洗いに まいります
通りゃんせ 通りゃんせ
行きは よいよい 帰りはこわい
迷うわたしを 招くよに
灯り揺れます ゆらゆらと
春に出会えりゃ それでいい
冬に別れりゃ それもいい
ここは室生寺 鎧坂 ああ
逢いたくて 苦しくて
女人高野の 夜に泣く
燃えて咲くなら それでいい
枯れて散るなら それもいい
ここは室生寺 鐘の音 ああ
恋しくて 切なくて
女人高野の 風に泣く
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